リクリエーションダイバーは、普段のダイビングは停止することなく直接水面に浮上してもよい減圧不要ダイビングと呼ばれるものですが、安全性にさらに余裕を持たせるために安全停止というものがあります。
安全停止には、いったん浮上を停止することで、念を押して余分な窒素を身体から排出する時間を延長するという効果以外にも、水面にでる前に浮上速度を安定させて微調整する時間ができるなどの効果があります。
安全停止をするには、水深3~6mの範囲で、通常水深5mで3分間以上浮上を停止し、その場にとどまります。
ラインや岩などにつかまって安全停止するのが簡単ですが、経験を積んでいくと深度を保ってホバリングすることもできます。
どんなダイビングでも、終了時には安全停止をすることを推奨します。特に30m以上のディープダイビングを行ったときや、ダイブコンピューターが示す減圧不要限界の残り時間が0になったときは必ずするべきと考えてください。
安全停止は行うべきものですが、タンク内の残圧が残りわずかなときや天候の急変などの特別な状況では水面への浮上を優先させてください。
緊急減圧
もし何らかの事情で浮上が遅れたり、減圧不要限界を超えてしまった場合、緊急減圧を停止をして身体に溶け込んだ窒素を排出しなければなりません。
これを行わないと減圧症になるリスクが大幅に高まります。
ダイブコンピューターの動きとしては、減圧不要限界を超えると、減圧モードに入り、緊急減圧停止のデータ表示します。
各メーカーによって減圧モードの機能は異なりますが多くのダイブコンピューターは水深5mではなく3mで緊急減圧停止を表示します。
ですが浮上OKの表示が出るまで、水深3メートルに対して、普段より時間は長くなるかもしれませんが5mで停止していても問題ありません。
ガイドの指示に従ってダイビングをしていれば安全停止を含め十分な残圧を残して戻ってくるはずなのでこのような心配は無用です。いざというときは慌てず、安全で楽しいダイビングをしましょう。