ダイビング愛好者必見!低体温症を克服する方法と、体温管理のコツ

どうもあっきーです!

今回はダイビングを行う上で気をつけなければならない症状の一つである「低体温症」について解説していきます。

冬のダイビングは寒くて当然なのですが、普段より少し深いところへ行ったり、防寒グッズを忘れてしょうがなく潜ったために寒くてとても水中にいられないと感じた経験はありませんか?それはかなり危ない事態です。

低体温症は別名ハイポサーミア」とも呼ばれ、ダイビングに限らず陸上でも起こる症状で、真冬や、標高の高い登山中などで、身体の中心部の体温が、平常以下になるまで冷水や冷気に身体をさらしていたときにしっかりと寒さ対策をしていなかったために起こってしまうものです。

それは例えウェットスーツ、ドライスーツなどの保護スーツを着ていても、ある程度の時間冷たさにさられると引き起こすこともあります。

素早い処置が重要になってくるこの症状は最悪死に到るもので、無視できるものではありません。

今回は低体温症の詳しい症状と、ダイビングにおける寒さ対策についても併せて紹介していきたいと思います。

低体温症の症状

人間は体温を奪われ続けるとどうなるのでしょうか?

人間の体温の低下とそれに伴う症状は平熱を基準にして5段階にかけて現れます。

36℃〜37℃

人間の平熱と言われる体温です。

35℃〜33℃

わずか体温が1℃から下がるだけで軽度の低体温症となります。

軽いふるえ、思考力の低下や、判断力の低下、運動機能の低下が見られるようになります。

33℃〜30℃

さらに震えが激しくなり、心拍数も少なくなり、意識が朦朧としてきます。

30℃〜25℃

幻覚、錯乱状態を引き起こします。

心拍数もさらに少なくなり重度の低体温症状態となります。

25℃〜20℃

筋肉は硬直し、心房細動(不整脈)が起こり、意識不明、昏睡、仮死状態になります。

「凍死」と呼ばれるのも25℃を下回ってくるこのあたりの重篤な低体温のことを指します。

20℃以下

ほぼ全ての人間は死に到ります。

ダイビングにおいて水中にいることを考えると少しの体温低下でも即溺死へと繋がる恐ろしいものなのです。

基本的な防寒をしても真冬の海では震えや頭がぼーっとする感覚は感じるかも。

水温が高いからって油断しちゃダメ

南国のリゾート地でダイビングする場合は大体水温は低くても25℃くらい、暖かい海でも30℃くらいです。

人間の平熱は36℃近くなのでいくら海が暖かくても温度差はかなりありますね。

熱が奪われるスピードは、水中では空気中よりも25倍早いと言われています。

海外でのリゾートでは欧米人などが下は海パンで上は裸にBCというスタイル(女性もビキニだけ)を結構見かけますが、僕らはマネをしない方がいいです。

男性が女性よりも寒さに強い理由

女性は男性に比べると皮下脂肪があり体温の保温に優れているように思われがちですが、長い時間経過で見てみると男性の方が体温の保温維持力は高いのです。

それは「熱産生のスピード」にあります。

熱産生とは自ら熱を生み出す力のことで、これは基礎代謝量と結びついて、筋肉が多いほど基礎代謝量は高くなります。

女性の平均筋肉量は約23%に対して男性の平均筋肉量は約40%と言われています。

筋肉量からの基礎代謝の方が多く発熱しているので男性は熱の奪われるスピードが遅いのです。

対して女性は皮下脂肪でカバーしていたとしても、発熱するスピードより奪われるスピードの方が速いのでどんどん冷えていくわけです。

寒いのやだー!!

よし!筋トレしよう!

ダイビング中の低体温症を防ぐ対策と防寒グッズ

リサーチと適した保護スーツを

ダイビングする環境と水温を事前に調べておき、水温に適した保護スーツを着用することによって防ぎます。

水温がかなり低い場合や低めの水温で数回ダイビングを行う場合はドライスーツは必須になります。

最近は保温するラッシュガードというものもあるのでよりこういったものを使うとより体温調節がしやすくなります。

加えてフードやグローブも着用し体温の低下を防ぎます。

以前保護スーツのアクセサリー類の選び方でお話したように、人間の頭は体の中でも細かい血管が集まっている箇所で熱の発散が著しいです。

ダイバー必携!フード、ブーツ、グローブの重要な役割と選び方ガイド

頭からは約75%の体温を放熱するのでフードをかぶるだけで水中での寒さはぐっと和らぎます。

メーカーによってはカラフルでお洒落なものもあって女性でも使いやすいかと思います。

海から上がってきた後は体を濡れたままにせず、タオルで拭くか乾いた服に着替え、風が当たらない場所に居るようにして、次のダイビングまで休息時間を十分にとり、その間に身体を温めましょう。

自分でコントロールできないほど震えていて、極度の脱力や錯乱が見られたときは応急処置を施し、救急隊に連絡する必要があります。

防寒グッズ紹介

保温するラッシュガード。ウェットだけで少し寒い場合は中に着ると暖かさアップ!

頭を保温するフード。保温だけでなく洞窟や狭い場所で頭を怪我から守ってくれます!

有名メーカーモビーズから出ているフード。普段から被りたいかわいさ!

冬用の厚手のウィンターグローブ。5ミリであれば完璧ですが指先の感覚がわかりにくくなるので好みによります。

ボートダイビングでエキジット後の濡れた体を風からブロックしてくれます。かなり暖かい。

冷え性の原因と対策は?

ここでは普段の生活から寒がりな人の原因となっていることの解明と対策について提案していきます。

ダイバーに限らずバランスの良い食事と適度な運動は基礎的なものなので一度見直して見ましょう。

原因

  1. 血行不良
    • 血管が収縮して血行が悪くなると、血液が十分に末梢に行き渡らず、手足が冷たく感じられます。
  2. 代謝が低下
    • 代謝が低いと体温の維持が難しくなり、冷えやすくなります。
  3. 運動不足
    • 運動不足は血行を悪化させ、代謝を低下させる要因になります。
  4. 栄養不足
    • 鉄やビタミンなどの栄養素の不足が貧血を引き起こし、血行を悪化させる可能性があります。
  5. ストレス
    • ストレスは交感神経を刺激し、血行不良を引き起こすことがあります。
  6. 服装や環境の影響
    • 適切でない服装や寒冷な環境での長時間の滞在も冷え症を引き起こす要因です。

改善策

  1. 適切な服装
    • 寒冷な環境に適した服装を着用し、特に手足や頭をしっかり覆うことで体温を保ちます。
  2. 規則正しい運動
    • 適度な運動は血行を促進し、代謝を向上させます。特に有酸素運動が効果的です。
  3. 栄養バランスの取れた食事
    • 鉄やビタミンを含む栄養バランスの良い食事を摂取し、貧血を防ぎます。
  4. 温かい飲み物の摂取
    • 温かい飲み物を摂ることで体温を上げ、冷え症の改善に寄与します。
  5. ストレス管理
    • ストレスを軽減するためにリラックス法や趣味に時間を割くことが大切です。
  6. 定期的な休憩
    • 長時間同じ姿勢でいることや冷房などで冷えないように、定期的な休憩をとりましょう。
  7. 温熱療法
    • 温熱パッドや温泉などを利用して体を温めることで血行促進が期待できます。

冷え症の改善には、生活習慣や食生活の見直し、適切な対策が必要です。

まとめ

  • 低体温症はハイポサーミアとも呼ばれ、わずかな体温の低下でも人間の機能を低下させる
  • 水温が高い海でも体温は奪われるのでウェットスーツは着た方が良い
  • フードを着用して頭を保温することで寒さはかなり和らぐ
  • 船の上では体を乾かし、風を避けて休む

最後に

低体温症と対策について参考になったでしょうか?

一度潜り始めると寒くても我慢してしまい、特にグループで潜っている時は「寒いから自分だけエキジットしたい」とはなかなか言い出しにくいです。

僕は実際過去にそんな体験が何度かあります。

そうならないためにもやはり事前に準備と下調べはしておきましょうね。

それでは楽しいダイビングライフを!

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