どうもあっきーです!
今回はダイビングのスタイルの一つである「ドリフトダイビング」という方法について紹介したいと思います。
あなたが初心者であり、これからもダイビングを続けていくのならばこのドリフトダイビングを体験する日がいつか来ることでしょう。
水中には流れというものが存在し、弱い流れにしても逆らって泳ぐことは疲れがたまりますし、エアの消費も早くなることも感じたことがあるかと思います。
ドリフトダイビングにはそんな流れに逆らって苦しんで泳いで戻る必要はなく、流れるプールの大自然バージョンといった感じのスリルとロマンを感じることができます。
ここでは基本のダイビングの流れと注意すべきこと、世界のドリフトポイントなど簡単に紹介してダイビングの奥深さを感じてもらえれたらと思います。
ドリフトダイビングの基本
ドリフト・ダイビングとは潮流が強くて流れに向かって泳ぐことができないときには、あえてその潮流に乗って(流されて)行うダイビングのことです。
ダイバーは通常、ボートから水中に入り、潮流に身を任せてゆっくりと進みます。
ドリフトダイビングは、特に潮流の強い場所で人気があります。
河口や海峡、リーフ周辺などが一般的なスポットとして選ばれます。
ドリフトダイビングは潮流がダイバーを運ぶ力となるので潮流の速さや方向を正確に計算し、それに合わせて進むことが重要になります。
潮流について詳しくはこちらで詳しく紹介しています。
安全第一!潮流を知り尽くして楽しむダイビングの極意ドリフトダイビングのメリット
- ダイビング中はダイバーは潮の流れに身をゆだねて運んでもらうだけなので、体力はいりません。
- ドリフト・ダイビングでなければ潜ることができないポイントがあることです。日本には神子元島(みこもとじま)、海外だとインドネシアのバリ島、パラオなど、ドリフト・ダイビングのテクニック以外は使えない強い流れがいつでも起こるところがあります。
- 潮流に乗ることによってフィンキックで泳ぐダイビングよりも広範囲に移動できるのと、エア消費の少なさも相まって、いつもより多くのものを見ることができます。
- ボートはダイバーと一緒に移動しているので、エキジット・ポイントを探す必要がなく、流れた先で待っていてもらい、そこでエキジットするのが基本です。
エントリー
ドリフト・ダイビングではグループでの足並みを揃えることが重要になってきます。
エントリーのタイミングも流れがあるので間をあけず同じタイミングでなければなりません。
ボートがダイビングポイントに到着したときには自分自身の準備が完了しているようにしましょう。
チェックも特に慎重に行いましょう。エントリーしてからの調整ミスなどがあると、まずグループとはぐれることになり、焦りが生まれます。
合わせてボート自体もスクリューを止めると少しの時間でも流されてしまうので、予定のコースから外れてしまうことにもなりかねません。
浮上からエキジット
エントリーの時と同様、グループ全員が同じタイミングで浮上するようにします。
水深5m付近まで浮上したら安全停止をしましょう。
水面ではグループ同士でまとまっているようにし、ガイドの指示に従いましょう。
ボートからのドリフト・ダイビングは、ダイバーがボートに戻るときにはスクリューを止めなければならないので、安全のために指示があるまではボートには近づかないようにしましょう。
注意事項と安全対策
1.トレーニングと経験
ドリフトダイビングは通常、潮流の強い海域で行われるため、トレーニングと経験が不可欠です。
- 初心者:
- ドリフトダイビングは潮流の影響を受けるため、初めての経験者はまず穏やかな水域で基本的なダイビングスキルを磨くことが重要です。潮流が弱いエリアや、ドリフトダイブSP、ボートダイブSPでの経験を積んだ後に、慎重に段階を進めることが良いでしょう。
- 中級者:
- 中級のダイバーであれば、経験を積んで潮流に対する基本的な理解とコントロールができるようになっています。この段階で、少しずつ潮流が強いエリアでのドリフトダイビングに挑戦することが考えられます。しかし、まだ潜水経験が浅い場合は、経験豊富なガイドと共に潜ることが望ましいです。目安として30本以上の経験を積むことが妥当と考えます。
- 上級者:
- 上級のダイバーは、より潮流が強いエリアや挑戦的なドリフトダイビングスポットに参加できるでしょう。しかし、安全を最優先に考え、事前に潮流の詳細な情報を確認し、経験豊富なガイドやインストラクターと共に潜水することが重要です。
2. ガイドと連携
経験豊富なガイドと連携することは非常に重要です。
ガイドは潮流の特性や海の状態を理解し、安全な経路を案内してくれます。彼らの指示に従うことが重要です。
3. 天候と海況の確認
ドリフトダイビング前には、天気予報と海況を確認することが不可欠です。
悪天候や荒れた海では、ドリフトダイビングを行わない方が安全です。
4. 潮流の計算
ダイバーは潮流の速さと方向を正確に計算し、それに基づいてダイビング計画を立てる必要があります。
この計算は、ダイビングコンピューターや潮流表を使用して行います。
5. ダイビング装備
適切なダイビング装備の使用が重要です。
フラッグやブイを持参し、ボートからの位置を示すことで通航船舶との衝突を防ぎます。
また、時には潮流に逆らって移動するためのフィンも重要です。
そして流れのある中で大物を待つ時などには流されないようにカレントフックで体を固定できるようにしておきます。
6. ストップバッグの携行
ドリフトダイビングでは、計画外の状況が生じる可能性があります。
その際に備えて、ストップバッグ(エマージェンシー・サーフェス・マーカー)を携行し、緊急時にはそれを展開して水面に浮上し指示を待つことができます。
7. グループ内のコミュニケーション
グループ全体が連携し、互いに意思疎通ができることが重要です。
手信号やコミュニケーション手段を確認し、グループ全体での安全を確保します。
8. ダイバーアウェアネス
ダイバーは常に周囲の状況に注意を払い、他のダイバーとの距離を保ちます。
特に潮流下流域では、前方のダイバーが作成する水流に気をつけながら進むことが大切です。
世界のドリフトダイビングの人気スポット
世界でも人気のあるポイントをいくつか紹介します。
- オーストラリア – グレート・バリア・リーフ
- 世界最大のサンゴ礁であるグレート・バリア・リーフは、その美しい海底と多様な海洋生物で知られています。クエンズランド州のカンザンディブに位置するこの地域では、潮流が生み出す美しいドリフトダイビングが楽しめます。
- インドネシア – リソル島
- リソル島は、カクタスドリフトとして知られる有名なドリフトダイビングスポットがあります。潮流の速いエリアで、多彩なソフトコーラルや大物と出会えることが魅力です。
- マレーシア – シパダン島
- マレーシアのシパダン島は、美しいサンゴガーデンや様々な海洋生物が堪能できるドリフトダイビングスポットとして知られています。多くのポイントで潮流を活かしたダイビングが楽しめます。
- パラオ – ブルーコーナー (Blue Corner)
- パラオで代表的なドリフトダイビングスポット。強い潮流が海洋生物を引き寄せ、サメや大物魚との出会いが期待できます。
- メキシコ – クンバサン
- メキシコのクンバサンは、カリブ海に位置し、カリブ海の魅力的な海底と潮流を利用したドリフトダイビングが楽しめます。特にユカタン半島のシンケン洞窟システムも人気です。
- 日本 – 石垣島や沖縄
- 石垣島や沖縄は日本国内でも有名なドリフトダイビングスポットです。潮流が強い海域で、美しいサンゴや多様な魚たちを観察することができます。
これらのスポットは潮流の影響を受けやすく、そのためドリフトダイビングが特に楽しめる場所として知られています。
ただし、これらのスポットでの潜水は経験豊富なガイドやインストラクターの指導のもとで行うことが重要です。
ドリフトダイビングができると潜れるポイントが増えるね!
最後に
ドリフトダイビングの基本について参考になれば幸いです。
特に潮流はその場所に慣れている人でも水難事故につながるほどの予測ができない要素を含んでいます。
やはり自然と向き合うときは油断はできないと思って装備は万全に行きたいですね。
それでは楽しいダイビングライフを!