どうもアッキーです!
今回はスキューバダイビングをする上で必ず注意しなければならないことの一つ「減圧症」です!
オープンウォーターでの学科で習ったことは確かですがそのヤバさまではいまいち伝わっていないのではと思います。
実際僕自身減圧症になったことはないのでその辛さを直接語ることはできませんが、減圧症になった人の話を聞くと相当辛いということはわかります。
症状がひどい場合、最悪ダイビングを引退せざるを得ない場合もあります。
テキストではいまいちわかりにくかった部分も含め減圧症の症状や原因、治療法、予防法などわかりやすい言葉で伝えていこうと思うので一緒に再確認しましょう!
減圧症こわい・・・
ダイビングを続けていくためにもここでもう一回勉強しよう!
減圧症とは?
ダイビングをやっていない人と話しているとちょくちょくこんなことを聞かれることがあります。
「空気がタンクに残っている限りずっと潜っていられるの?」
と。
答えはNOですよね。
スキューバダイビングで深場に空気があったとしてもずっといられない理由は、水圧と窒素の影響にあります。
水深が深くなると、水圧が高くなります。
水圧が高いと、空気を吸うのに必要な圧力も高くなります。
そのため、深場では空気の消費量が増え、タンクの空気が早くなくなります。
また、水圧が高いと、空気中の窒素が体内に溶け込みやすくなります。
ダイビング中に水中から急速に浮上すると、体内の窒素が気泡になり、血管や神経を圧迫する状態です。
窒素は細胞から溶け出す時に血管や細胞の中に気泡を作ります。
この気泡こそが減圧症またはベンズと呼ばれる原因となります。
私たちの身体は窒素を必要としないので、溶け込んだ窒素は身体の外へ排出しなければなりません。
深い深度から浮上してくるときは圧力が減少するので窒素は溶け込んだ状態を維持できなくなり少しずつ身体から排出され始めます。
余分な窒素も限度内の量なら、身体から問題なく排出されます。
しかしこの限度を超えてダイビングをしてしまうと、身体がたくさんの窒素を吸収しているために、窒素が細胞から溶け出す速度が、身体の外へ排出する速度を上回ってしまいます。
そうなった時に減圧症の症状が身体に現れ始めます。
重篤な場合は死に至ることもあります。
このように、深場には空気の消費量が増えるという問題と、窒素の影響による健康リスクという問題があります。
そのため、深場には空気があったとしてもずっといられないのです。
深場に潜る場合は、潜水時間や浮上速度などを計算して、安全な潜水計画を立てる必要があります。
また、深場に潜るには、特別なスキルや知識が必要です。
初心者の方は、深場に潜る前に、インストラクターから指導を受けることをおすすめします。
なるほど。原因は窒素にあるのか!
空気はいくつかの混合ガスの集まりのようなものだよ!その中でも窒素が78%と一番多いんだ。
減圧症の兆候と症状
では減圧症になったらどんな症状が出るのでしょうか?
気泡は身体の様々な場所で形成されるため症状も様々です。
- 関節痛や筋肉痛
- めまいや頭痛
- 吐き気や嘔吐
- 皮膚のかゆみや痛み、ヒリヒリした感じ
- 呼吸困難や胸の苦しさ
- 麻痺や感覚障害
- 意識障害や痙攣
以上のような症状が多いですが、重症の場合は意識不明、最悪の場合は死に至ることもあります。
また、減圧症とすぐにわからないような現われ方をする場合もあります。
軽度から中程度のヒリヒリ感やしびれなどで間接や手足に限りません。
様々な症状が一度にでることもあれば、別々にでることもあります。
通常症状はダイビング後15分から12時間以内にでるといわれていますが、それよりあとになってからでることもあります。
これはヤバいな・・・
眠れないほどの痛みが襲うらしい・・・
減圧症になった場合の手当てと治療
考えたくもないですがここからはもし減圧症になってしまった場合の手当と対処についてです。
ダイバーに減圧症の症状がみられるか、その疑いがある場合はすぐにダイビングを中止して、ダイビングの医学に詳しい医師の診察を受けなければなりません。
まずは救急車を呼んで医療機関へ搬送します。
搬送中はダイバーを寝かえせて高濃度の酸素を呼吸させます。
頭部を下げて左側臥位にして、頭部や心臓への気泡を防ぎます。
最寄りの救急医療機関やダイバー専用の緊急サービス、あるいは再圧チャンバーに連絡します。
呼吸をしていなければ人工呼吸が必要で、脈がなければ心肺蘇生法を行う必要があります。
- 医療機関での治療の第一選択は、高気圧酸素療法という方法です。
- 高気圧酸素療法とは、高気圧酸素治療装置という機械の中に患者を入れて、高濃度の酸素を吸入させることで、気泡を消失させたり、窒素を排出させたりする治療法です。
- 高気圧酸素療法は、症状の重さや経過によって、回数や時間が異なります。
- 高気圧酸素療法が使用できない医療機関の場合は、100%濃度の酸素を吸入させるとともに、高気圧酸素療法が可能な施設へ搬送します。
- 減圧症の後遺症が残った場合は、リハビリテーションも必要になることがあります
名前 | 特徴 | 電話番号 |
---|---|---|
南部徳洲会病院 | 沖縄県南部ドクターヘリ基地であり、減圧障害の初期対処や搬送を行う。第1種高気圧酸素治療装置を有する。 | 098-948-1111 |
沖縄セントラル病院 | 那覇市にある病院で、第2種高気圧酸素治療装置を有する。第11管区海上保安庁における洋上救急の提携病院として機能する。 | 098-854-5511 |
沖縄赤十字病院 | 那覇市にある病院で、第2種高気圧酸素治療装置を有する。減圧症のほか、脳梗塞や一酸化炭素中毒などの治療も行う。 | 098-853-1111 |
沖縄県立中部病院 | 沖縄県中部ドクターヘリ基地であり、減圧障害の初期対処や搬送を行う。第1種高気圧酸素治療装置を有する。 | 098-931-1111 |
沖縄県立北部病院 | 沖縄県北部ドクターヘリ基地であり、減圧障害の初期対処や搬送を行う。第1種高気圧酸素治療装置を有する。 | 0980-52-1111 |
減圧症はダイバーにとって重大な症状ですがインストラクターやガイドに従って余裕のあるダイビングをしていればほぼ心配することはありません。
病院送りは嫌だー!
万が一のために治療できる病院をざっと見ておくだけでもためになるよ!
減圧症を予防するために守るべきこと
減圧症を予防するために必要なことは、以下のようにまとめられます。
- 潜水前には、十分な睡眠をとり、水分補給をこまめに行います。アルコール摂取や喫煙は控えるようにします。
- 潜水中には、水深や時間を管理し、減圧不要限界 (NDL)を超えないようにします。ダイブコンピューターを使用して、深度や時間、浮上スピードなどを確認します。
- 浮上するときには、1分間に10メートルを超えない速度でゆっくりと浮上します。水深5メートルで3分間の安全停止を行い、体内の窒素を排出します。
- 潜水後には、すぐに航空機に乗らないようにします。潜水後の飛行は、体内の窒素が気化しやすくなるため、減圧症のリスクを高めます。潜水後の飛行に関する安全な待機時間は、潜水の深度や回数によって異なりますが、一般的には最低12時間以上、できれば24時間以上は待つことが推奨されます。
- 減圧症のリスクを軽減するために、エンリッチドエアと呼ばれる酸素濃度の高い空気を使用することもあります。エンリッチドエアは、窒素の量を減らして減圧の許容範囲を広げることができますが、使用するには専門的な知識と技術が必要です。
最後に
減圧症は、ダイビングの楽しさを台無しにするだけでなく、重症化すると命に関わることもあります。
減圧症の予防のためには、上記のことを守るだけでなく、自分の体調や気分にも注意を払い、無理をしないことが大切です。
減圧症の症状が出た場合は、すぐに医療機関に連絡し、高気圧酸素療法を受けることが必要です。