どうもあっきーです!
タイトルにもある話題なんですが、僕らダイバーはきれいな海に潜れるときほど幸せな時はないと思っています。
日本はまだ海外に比べると路上のゴミなど日本人のモラルはまだ良いほうかと感じますが、それでもゴミは捨てられています。
先日の石垣島旅行でも水底30m付近にもスーパーの袋などがいくつか沈んでいるのも見ました。
まずはこのプラスチックゴミの問題について理解して、今後僕たちはゴミを減らすために何をすればいいのかを考えていきましょう!
プラスチックが与える悪影響
政府もようやく本格的にプラスチックゴミの削減を目指し、身近なところだとスーパーのレジ袋が有料になったり割引になったりする方針になりましたね。
政府によると2050年には海のプラスチックごみは魚の量を上回ると予測されています。
こうした事態から環境省は2030年までにプラスチック使用料を25%削減することを目標としています。
今後は世界で脱プラスチックの動きは加速していくことと思います。
プラスチックの良いところは「軽い・錆びない・腐らない」と僕たちの生活の上ではとても便利なものですが、その反面で腐らないということは土に還ることもないので燃やすか埋める以外に処理する方法はありません。
ですがプラスチックの原料は石油からできています。
燃やすとなると今度は二酸化炭素が発生し、地球温暖化の原因になります。
地球温暖化になれば生態系が変化して絶滅する生物が増えていきます。
など処理するにはかなり厄介なものなんです。
プラごみはどこから来る?
実は海のゴミは海から出たものではなく街中でポイ捨てされたものやゴミ箱に入りきらない放置されたゴミなど陸でのものが8割だといいます。
風に吹かれて飛ばされたり、雨に流されたりしたゴミは最終的に海へ流れつくのです。
クジラの体から大量のプラごみが!
2019年3月にはフィリピン沖でクジラの体内から40kgのプラスチック袋が出てきてニュースになりました。
誤飲が大きな原因ですが、かなりショッキングな出来事でした。
マイクロプラスチック問題
海で見つかるプラスチックごみはおおきいものだけではなく小さいプラスチックごみもあります。
紫外線や、波、潮などで細かく砕け、大きさが5㎜以下になったプラスチック粒子。
これらはマイクロプラスチックと呼ばれ大きな問題になっています。
小さいがゆえに海のいたるところにどんどん拡散されていき、そして貝類、サンゴ、エビ・カニ、魚などが食べてしまいます。
そして食物連鎖でそれらを上の生物が食べ、最終的には人が食べます。
そのプラスチックの中には加工に使われた人体に害のある物質が含まれていたり、海水を漂っている有害な化学物質をも引き寄せていることがわかっています。
マイクロプラスチックは北極・南極でも見つかっていて、今や5兆個ものマイクロプラスチックが世界の海を漂っている状態です。
2019年~2020年年末年始にかけてJAMSTEC(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)が海中に漂うマイクロプラスチックの量を調査するため、日本~パラオ間に「ニューストンネット」と呼ばれる大きな網を船から下ろしその中から拾い上げ、素材を調査しました。
中でも一番多かったのがポリ袋など使い捨てプラスチックに使われている「ポリエチレン」
次いで多かったのがペットボトルのキャップや使い捨て容器などに使われる「ポリプロピレン」
だったそうです。
今後は、髪の毛の半分の太さのものでも捕集することができる「マイクロプラスチックサンプラー」と呼ばれるものを使い、もっと細かいプラスチックを分析していけば海中のマイクロプラスチックが生態系にどのような影響を与えているか更に細かく知ることができるそうです。
日本人はゴミを出しすぎ⁉
国別プラスチック総排出量を見てみると総排出量は中国がダントツのワースト1位であり800t強、次いでインドネシア300t弱、フィリピン180tと上位はアジアが占めています。
ですがこれを一人当たりに換算するとワースト1位がアメリカ、そしてワースト2位が日本だと言います。
発生するプラスチックゴミの47%は食品容器、包装容器などが占めています。
日本はこれらの包装を必要以上にする傾向があり、過剰包装になっているということが主な原因だとされています。
確かに厳重にラッピングされていれば消費者としては安心ですが、これではなんともいたたまれない気持ちになります。
日本のリサイクルの実態
環境省によるとプラごみの82%は有効利用されているとされていますが、内訳としてサーマルリサイクル(燃やして熱源とする方法)が57%と大半を占め、その他埋め立てや輸出、単に燃やすだけの焼却処分という手段で処理しており、実際に国内リサイクルは1割程度しかできていません。
燃やすということは資源の循環をしていないことと同じであり、国際社会ではサーマルリサイクルはリサイクルと認められていません。
そして輸出面では主に中国を頼ってきていましたが、中国自身も自国のゴミ処理問題にあたって環境汚染が起きたことから2018年から日本からのゴミの受け入れを拒否しています。
身近なところからできることは?
海のゴミの発生の8割は陸上からということがわかったので普段から意識して行動すべく改めて3R(スリーアール)について復習してみましょう。
Reduse
リデュースとは製品をつくるときの資源を減らすことや、資源の廃棄物の発生を少なくすることです。
消費者としてできることは
- エコバッグ、マイバックを持ち歩き過剰な包装を断る
- 利用頻度の少ないものはレンタルでまかなう
- 使い捨てでなく耐久性の高いものを長く使う
Reuse
リユースとは使用済のものや一部分を繰り返し使うことです。
消費者としてできることは
- リターナブル製品を選びリユース回収に出す
- フリーマーケット、リユースショップなどを活用して不必要品の再使用に努める
リターナブルとはリユースと同義でも使われる用語で、物の形を変えず再利用することを言います。リターナブル瓶や容器など洗浄は行ないますが、あくまでそのままの形で再利用します。
Recycle
リサイクルとは廃棄物等を新たな原材料やエネルギー源として有効活用することです。
消費者としてできることは
- 資源ごみの分別、回収に協力する
- リサイクル製品を積極的に活用する
以上のように少しの心がけで貢献になります。
今ではインターネットが発達してスマートフォンアプリなどで色々な売買がしやくなりました。
それらを活用して自分にとって必要なものかどうかを判断して無駄を減らすようにしたいですね。
海洋ゴミの知識とスキルを学ぶスペシャリティ
ダイバーであり海のゴミについてもっと理解を深めたいと考えている方は専門のスペシャリティがあります。
指導団体PADIではビーチ&水中クリーンアップ活動を長年行なっています。
そこにはDive Against Debris Specialty Course(ダイブ・アゲインスト・デブリー・スペシャリティ・コース)と呼ばれるものがあります。
参加資格は12歳からで、内容は海からゴミを取り除き、ゴミの種類や量の報告をするというものです。
まずレクチャーを受けて、次に実際に海洋でのダイブを終えて認定されます。
このコースで使われる教材はPADIのページにPDFファイルで無料で配布されていてダンロードでき、ゴミの調査に関するガイドを閲覧することができるので更に詳しく知りたい方は一度読んでみてはどうでしょうか?
PADI AWARE Dive Against Debris Specialty Courseについて
最後に
プラスチックごみ問題いかがでしたか?
僕もレジ袋が有料になってからはスーパーに買い物に行くときは布のエコバック的なものを使うようになりましたね。
周りを見ても結構エコバッグ率高くなって、この施策は結構効果あるんじゃないかなと思いますね。
ボートダイビングの時はビニール袋などを持って海に出るときは風で飛ばされたりしないように気を付けましょうね。
それでは楽しいダイビングライフを!