人間が生きていくためには酸素が必要なことは誰もが知っていていることと思います。
これが水中になると酸素中毒という危険な状態を引き起こします。
たまに酸素ボンベと呼ぶ人がいますがそれは間違いで充填されているのは圧縮された空気です。
仮に100%の酸素を充填したタンクで10mほど潜ればそのダイバーは確実に酸素中毒を引き起こします。
酸素中毒の症状としては意識喪失、痙攣、呼吸困難、網膜剥離など…恐ろしいですね。
圧縮空気に約21%の酸素が含まれているということは以前お話したと思いますが、その割合でも酸素中毒を引き起こす可能性があります。
ただし、これはリクリエーションダイビングの限界を超えた深度まで潜らなければ起こることはありません。
エンリッチド・エア(Enriched Air)またはナイトロックス(NITROX)と呼ばれる普通のタンクより酸素濃度が高いものを使うことができます。
エンリッチド・エアには22%以上の酸素が含まれていて、メリットは同じ深さなら空気よりも長く水中にいられることです。しかし普段の空気より酸素濃度が高いのでリクリエーション・ダイビング内でも酸素中毒のトラブルが起こる恐れがあります。
こうしたことからエンリッチド・エアに関して知識と理解を得ることが必要です。ショップにおいてもエンリッチド・エア使用に際し認定証の提示を求められる場合があります。