浮力

物が浮くかどうかはその物体の重さ(重量)と、それが、押しのける水の量(体積)によって決まります。

水中の物体は、それが押しのけた水の重さと同等の力の浮力があるというのが浮力の原理です。

これは、ある物体が押しのける水の重さが、その物体の重量より重ければ、浮きます。この状態をプラス浮力と呼びます。

逆に、物体が押しのける水の重さが、その物体より軽ければ、沈みます。この状態をマイナス浮力と呼びます。

そして、物体が押しのける水の重さが、その物体と同じ重さなら水中で静止します。この状態を中性浮力と呼びます。

この浮力を自在にコントロールすることがダイビングでは必要です。水面ではプラス浮力を維持して、水面に浮かんで休憩したり、水中では中性浮力を維持することによって、無重力に似た感覚で、自由に泳ぐことができます。

浮力は2種類の器材を使って調節します。鉛でできたおもりのウエイトとBCDを使います。ウエイトは自分自身の重量を調節し、BCDは空気を入れる、または抜くことで体積の増減をし、浮力のコントロールをします。

浮力は押しのけられた水の重さで決まるため、同じ量の水でも、その水の重量が重ければ、浮力は多きくなります(浮きやすくなる)。

そのため海水は塩が溶け込んでいるため、真水より重くなるので浮力は大きくなります。

人の呼吸も浮力に関わってきます。それは、肺もいわばBCDのような役目をしており、息を吸うと肺の容量は大きくなり、押しのける水の量は増え、浮きやすくなります。逆に息を吐けば肺の容量は小さくなり、押しのける水の量は減り、沈みやすくなります。この呼吸も水中では中性浮力を維持するためのテクニックとして必要になります。

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